「コンセプト物件」の賃貸とは?取り組むメリットや注意点
賃貸経営をとりまく背景として、人口減少や供給過剰など耳にし、不安を感じているオーナーの方も少なくないでしょう。
しかし、差別化することで、戦略的に競争に打ち勝つ「コンセプト物件」という選択があります。
今回は、コンセプト物件とはどんな賃貸か、メリットや注意点もあわせて紹介します。
「コンセプト物件」とはどんな賃貸?需要のとらえ方
コンセプト物件とは、テーマを設定して、それに沿ったデザインや設備、環境をそろえていく賃貸物件です。
一般的な物件と一線を画した物件は、狙う入居者層=ターゲットも明確になります。
コンセプト物件のテーマはさまざまです。
たとえば、「楽器演奏する人が暮らしやすい賃貸」「お姫様の暮らしを体感できるデザインの賃貸」「ペットと暮らす賃貸」など、方向性も多彩です。
コンセプト物件の賃貸は、差別化で競合を排除し、「自分らしく暮らしたい」と願う現代の入居者層の心をつかみます。
コンセプト物件の賃貸を展開するメリットとデメリット
独自のテーマで展開し、入居者を確保する「コンセプト物件」のメリットとデメリットを解説します。
まず、差別化が図られた物件は「競争に巻き込まれにくい」というメリットがあります。
画一的な賃貸が、最終的に価格競争に入ると、結果、家賃の低下につながります。
しかし、コンセプト物件を選択する入居者は、その物件での暮らしを実現したいとこだわる人が多く、家賃も高めに設定できる可能性があります。
あわせて、コンセプト物件を気に入った入居者により、「空室になりにくい」のがメリットですね。
一方、デメリットとしては「差別化のテーマによってはリスクをともなう」ことです。
たとえば、テーマによって大きな設備投資が必要になります。
また、手軽に実現できるテーマ開発ができれば魅力ですが、「成功例は模倣されやすい」というデメリットがあります。
賃貸物件をコンセプト物件にするときの注意点
最後に、取り組む際の注意点をみていきましょう。
ひとつは、費用面の注意点です。
コンセプトにあわせた、設備の導入や内装工事なども、規模によっては大きな出費となります。
また、戦略的にターゲットを絞って展開するコンセプト物件では、ニーズなどを見誤ると、空室になりかねないことが注意点です。
費用を掛ける分、魅力的な物件にしたいですね。