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家賃値上げ要求が来たら|継続家賃(現状家賃)の考え方と対応手順

暮らしの豆知識

谷口 正史

筆者 谷口 正史

不動産キャリア19年

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「家賃を上げます」と通知が来ると不安になりますが、家賃改定は“話し合いで決まる”性質のものです。大切なのは、感情で反応せず、根拠を確認して論点を整理すること。
そこで借主が知っておきたいのが「継続家賃(継続賃料)」という考え方です。これは単に今の家賃を指す言葉ではなく、継続している契約当事者間で妥当な賃料を考える枠組みです。
この記事では、継続家賃の意味、新規賃料(新たに募集するときの相場)との違い、そして値上げ要求が来たときの対応手順を、表とチェックリストで分かりやすくまとめます。
※本記事は一般情報であり、個別の物件・契約条件により取扱いが異なります。

1. 家賃値上げ要求が来たときに、まずやること

通知が来たら、最初に「何が書かれているか」を確認します。ここで焦って口頭で即答したり、曖昧に同意してしまうと後から引き返しにくくなることがあります。 まずは、論点を固定することが大切です。

(1) 最初にチェックする項目
  • 値上げ後の家賃はいくらか(上げ幅)
  • いつから適用する想定か(開始時期)
  • 値上げ理由・根拠が書かれているか
  • 回答期限があるか(いつまでに返事が必要か)
(2) この段階の動き方(安全策)
  • まずは「根拠確認」の返答に回す(即同意しない)
  • できれば書面かメールで根拠をもらう
  • やり取りは記録が残る形にする

2. 継続家賃とは何か|新規賃料との違い

家賃改定の話を整理するコツは、「新しく貸すときの家賃」と「今の契約を続ける前提の家賃」を分けて考えることです。 前者は新規賃料、後者が継続家賃(継続賃料)です。

区分 新規賃料 継続家賃(継続賃料)
意味 新しく募集して契約するならこのくらい、という市場水準 同じ当事者が契約を継続する前提で妥当と考える水準
使われやすい場面 新規募集・住替え 家賃改定(値上げ・値下げ)の話し合い
考え方 需要と供給、募集相場が中心 これまでの経緯も踏まえ、当事者間の公平を重視しやすい
誤解しやすい点 相場が上がった=必ず同じ幅で上がる、ではない 継続家賃=今の家賃が固定、でもない(増減の可能性はある)

借主側は「新規相場の話」と「継続家賃として妥当か」を分けて整理すると、話し合いの筋が通りやすくなります。

3. 値上げが妥当かを見る判断軸

値上げが妥当かどうかは、感情ではなく「根拠の筋」で見ます。大切なのは、理由が具体的で、比較対象が同条件で、上げ幅が説明できるかどうかです。

見るポイント 確認すること 判断のコツ
値上げ幅 月額いくら上がるか、何%の上げ幅か 上げ幅が大きいほど根拠が必要になりやすい
根拠の種類 税負担増、維持費増、相場上昇、設備更新など 理由が複数なら分解して整理する
比較対象 近隣“同条件”か(築年数・広さ・駅距離・設備) 条件が違う相場は参考止まり
あなた側の事情 長期入居、生活事情、住替えの現実など 継続当事者間の妥当性の材料になる
(1) 交渉が楽になる考え方
  • 対立ではなく、根拠確認から入る
  • 継続家賃の視点で「据置・一部・段階・時期変更」など複数案を持つ
  • 同条件比較が難しいときは、条件差を明確にして話す

4. 対応手順|確認→整理→提案の流れ

借主が動きやすい手順に落とすと、次の流れになります。ポイントは、最初に「根拠資料」をもらって論点を固定し、継続家賃の視点で着地点を用意することです。

手順 やること 狙い
1 通知内容の確認(開始時期・金額・理由) 論点を固定する
2 根拠資料の提示依頼(比較条件・理由の内訳) 話を数字にする
3 自分側の整理(許容範囲・住替え現実・期限) 着地点を作る
4 提案(据置/一部/段階/時期変更など) 合意を狙う
5 合意できない場合は協議継続(必要なら専門家へ) 拙速な同意を避ける

5. ケース別:こういう要求は要注意

借主側が困りやすいのは「根拠が薄いのに強い口調」「開始時期が急」「相場だけで一気に上げる」などです。典型例を見ておくと、判断が速くなります。

パターン よくある言い方 対応の方向
根拠が曖昧 周りが上がっているから 同条件の比較資料(条件も含む)を求める
大幅な一括値上げ 来月から一気に○円 継続家賃の視点で段階案・時期調整案を出す
同意前提の通告 同意してください、当然です 根拠確認の上で協議したい旨を短く返す

6. 返答テンプレ(借主向け)

返答は短く、論点を揃えるのがコツです。感情のやり取りにせず「根拠の確認」と「継続家賃としての妥当性」を軸にします。

(1) まず根拠を確認する返事
  • 家賃改定のご連絡ありがとうございます。内容を確認したいので、値上げの根拠(比較対象の条件、理由の内訳など)をご提示いただけますでしょうか。
(2) 継続家賃の視点で提案する返事
  • 根拠資料を拝見した上で検討しますが、継続中の契約としての妥当性(継続家賃)も踏まえ、まずは据置または段階的な改定でご相談できればと思います。
(3) すぐ同意しない意思を明確にする返事
  • 現時点では直ちに同意は難しいため、根拠を確認しながら協議させてください。

7. まとめ|継続家賃の視点で冷静に進める

家賃値上げ要求が来ても、すぐに「従う/拒否」の二択にしなくて大丈夫です。新規相場の話と、継続中の契約当事者間で妥当な継続家賃の話は分けて整理できます。 根拠を確認し、着地点(据置・段階・一部)を用意して、短い返答で協議に入るのが現実的な進め方です。

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家賃改定の通知が来たときも、感情ではなく「根拠の整理」と「着地点づくり」が大切です。状況に合わせて、現実的な進め方を一緒に整理します。

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※本記事は一般情報であり、個別の物件・契約条件により取扱いが異なります。

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